無印良品 イオンモール佐野新都市

リニューアルに向けて
無印良品のこれまでとこれから

イオンモール佐野新都市内に店を構える『無印良品 イオンモール佐野新都市』。オープンから20年間、品質の良さにこだわった、使いやすいデザインで、年齢を問わず多くの方に愛され続けている。

無印良品は、西友のプライベートブランドとして1980年に誕生し、日常に寄り添ったアイテム40品目を取り揃え、スタートしたという。誕生から40年以上経った今では、アイテム数も7000品目を超え、衣服や生活雑貨はもちろんのこと、食品や家に至るまで、時代とともに変化し、多種多様に進化を遂げてきた。

無印良品には、ブランド創生以来、大切にしているものづくりの考え方が3つある。１つ目は、素材の選択。品質は変わらないのに見栄えの悪さが原因で廃棄処分となっていたものや、世界中から見つけた原材料、安価で大量に確保できる旬のものなどを活かして、低価格で質の良い商品の提供を実現した。
2つ目は、工程の点検。ひとつの商品ができるまでのプロセスを徹底的に点検し、選り分けや商品をきれいに見せるつや出しなどの、商品本来の質に関係のないひと手間を省くことで、コストダウンをはかった。
3つ目は、包装の簡略化。タグのみで販売することで環境に配慮したり、二重包装などの過剰な包装をしないことで、ゴミの削減に努めた。
こうした姿勢は誕生当時から変わらず、地球環境にやさしい商品開発を目指し、あゆみを進めてきた。

パッケージ素材やラベルなどに用いられている薄いベージュ色だが、工程の点検において、紙の原料であるパルプを漂白するプロセスを省略したところ、あらわれた色合いだという。あたたかみのある素朴な色合いが、結果としてピュアで新鮮な印象を与えることとなり、それまで演出過剰気味だった一般商品と好対照をなし、日本のみならず、世界に衝撃を与えることとなった。

無印良品が目指すのは、「これがいい」ではなく、「これでいい」だという。「これがいい」「これでなくてはいけない」などの強い嗜好性を誘う商品づくりではなく、「これでいい」という理性的な満足感を得ること。
「これがいい」からは自らが選ぶ意志を、「これでいい」からは譲歩や妥協などの感情が読み取れる。無印良品は、この「で」のなかにある小さな不満足を払拭し、自分らしさと自信に満ちあふれた「これでいい」をつくっていく。

触れるだけで鼓舞されるような、そんな啓発性を持った製品が並ぶ無印良品。自然体でいてスタイリッシュな商品は、多くの人々の心を捉え、その愛用者は日本のみならず、世界の国々で広く親しまれている。

「無印良品も時代とともに大きく変化しまして、アイテム数も7000品目を超えており、店舗面積も現在では500坪から600坪ぐらいの広さが標準となりつつあります」と語るのは、店長を務める芳賀友菜さん。

10月25日にリニューアルオープンを迎えることになった『無印良品 イオンモール佐野新都市』は、2003年に開業した。敷地面積は175坪。当時は広めの店舗だったが、20年経った今では、小規模店舗となってしまうという。
「売り場面積が狭いということは、取り扱いがない商品が多くなってしまうので、お客様がほしいと思っているものが手に入りにくいという状況に繋がってしまう。そこが大きな課題でした。そういったところを解消するには、やはり店舗を大きく広げるということが必要不可欠だったと思います」と、リニューアルに至った経緯を教えてくれた。

改装工事のため、9月1日から休業となり、リニューアルに向けた準備に入った同店。リニューアル後は800坪となり、地域最大の広さを誇る店舗として生まれ変わる。
そのため、新しく店頭に並ぶ商品も多く、はじめてつくられるエリアもあるという。連日スタッフが総出で準備を進めており、商品の陳列などをおこなっている。

「新しく展開するのは子供服売り場です。当店はアウトレットが隣接しており、ご家族連れのお客様も多くいらっしゃいました。お問い合わせで、『子供服の取り扱いはないんですか？』という声がとても多かったんです。そちらに応える形で、今回新たなエリアを設けました。お洋服を見ながら一息つけるようにと、コーヒーが飲める休憩スペースもご用意しました。ご家族みなさんがくつろいでいただける場所になるとうれしいです」と笑顔を見せた。

その他、冷凍食品やチルド食品なども、ラインナップに加わるという。さらに、地域の人々と佐野の魅力を発信する『つながる市』の開催も予定されており、地域に根差した活動を通して、訪れた人も街の人も楽しめる、縁日のような場所を目指す。

佐野新都市に新たな風が吹きはじめた。県内最大となる新店舗に、心躍る未来と地域の夢が詰まっている。

次回、新店舗にかける想いや、『つながる市』について、店長をはじめ、スタッフの方々の想いなども特集する。