クリケット×インディアフェス

国際理解が深まる瞬間に立ち会えた1日
3月15日、佐野市国際クリケット場で『インディアフェスさの2025』がおこなわれた。本場の味が楽しめるカレーをはじめ、サモサ、チーズナン、ラッシー、チャイなど、代表的なインド料理が並び、多くの人がその味を堪能していた。


グラウンドでは、『SBIカップ』がおこなわれており、ボールを打つ快音と人々の歓声が響き渡っていた。
『SBIカップ』は、日本で最も大きなソーシャルクリケット大会の1つで、今年で12回目を迎える。在日インド人コミュニティによる大会で、毎年800~1000人ほどが参加し、チーム戦を繰り広げる。会社単位で参加するチームも多く、試合が終わるとステージで記念撮影をする姿もみられた。




クリケットといえばインドでは圧倒的な人気を誇るスポーツだ。全人口約13億人のうち、約9億人が興味をもっているといわれている。今大会についても、参加者たちは、「佐野市に来て、クリケットができることが楽しみで仕方がなかった」と口々に語ってくれた。
参加者のひとりは、「私は都内に住んでいますが、SBIカップに毎年参加しているので、佐野のホテルに宿泊して佐野ラーメンを食べたり、観光したりするのがひとつの楽しみになっています」と教えてくれた。
国内最大級のクリケット場がある佐野市が、国内外で開かれる大会の会場となる機会は多く、クリケットを楽しむ人々の意識の中に、佐野市が『クリケットのまち』という認識が根付き始めていた。
いつか佐野市でおこなわれるクリケットの国際大会に、インド人のみならず、日本人も熱狂する日が訪れてほしいと願わずにはいられない。





16時半からは、インド伝統舞踊アクラクションと題し、ステージでのパフォーマンスがはじまる。映画などで馴染み深いボリウッドダンスや伝統舞踊が披露された。
美しい音楽にあわせ、煌びやかな衣装を揺らしながら情熱的なダンスを踊るパフォーマーたち。それを受け、知っている曲がかかると、その場で踊りだす観客も現れはじめ、型にとらわれることなく、それぞれが思い思いの時を過ごしていた。


会場では、あちこちで国際交流を楽しむ姿が見受けられた。それはまるでこれから訪れるであろう明るい未来を示唆しているようだった。

インドの人々との交流を通して、その‟違い“よりも、“共通点”が多いことに気付く。
歌や踊り、インドの伝統舞踊を眺めていると、祭りで披露される阿波踊りや花笠音頭などを思い出す。地域文化や伝統を受け継ぎ、それを守ろうと尽力する人々。気心知れた仲間と、スポーツで汗を流し、ともに過ごす時間を楽しむ心。家族を大切にし、相手を思いやる心を持つ人々であること。
日本人が大切にしていることを、同じように大切にしている人々が、国を越えた場所にいるというだけのことだ。
言葉や文化は違えども、人として向き合うと、共感する部分がいくつもある。
『インディアフェス』での交流を通して、相互の国際理解が深まる瞬間に幾度も立ち会うことができた、貴重な1日となった。
佐野市 産業文化スポーツ部 スポーツ推進課
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