NPO団体 SANO-no-WA さののわ

NPO団体 SANO-no-WA さののわ

子育て世代に選ばれる佐野市を目指して

佐野市に住む子育て世代の父親たちが中心となって発足した『NPO団体 SANO-no-WA さののわ』。子育て世代の悩みを共有しあい、大人から子どもまで、みんながつながることができるプラットフォームをつくりたいとの想いから発足に至った。
これまで、小中学生の放課後の居場所づくりや、親子が安心して参加できるイベントの企画運営、行政に子育て世代の声を届ける活動など、佐野市の子育て環境をよりよいものにするため、一歩一歩着実に歩みを進めてきた。

発起人の小林宏基さんは、3児の父。学習塾を運営する傍ら、『NPO団体 SANO-no-WA さののわ』の代表を務める。
発足に至った経緯を伺うと、「佐野って、街そのものが持っているポテンシャルは高いと思うんです。都心へのアクセスは悪くないし、郊外には恵まれた自然もある。それなのに人口は減少の一途をたどっている。どうにかして、佐野のポテンシャルを活かし、子育て世代に選ばれる街をつくれないかと思ったことが発端です。そのためには、保護者同士がつながれる場所や、安心して子育てができる環境づくりが必要だと思い、発足に至りました」と微笑んだ。

副代表を務める秋山俊介さんは、2児の父。小林さんとは、お子さんが通う幼稚園で知り合った。2人は佐野市幼稚園PTA連合会で会長を経験しており、意気投合するまでに、それほど時間はかからなかった。

小林さんは、「令和3年に、佐野市幼稚園PTA連合会の幼稚園の保護者代表として、佐野市へ保護者からの声を届けた経験があるんです。そのときに、例えば子どもが小学校に入学したらこの声の連続性ってどうなるんだろうとか、保育園からの声は誰が拾うんだろうとか、PTAの任期を終えてもこの声は引き継いでもらえるのかなど、さまざまな不安にかられたんです。保護者からの声を継続的に発信し、自分たちが住みやすく、子育てしやすい環境をつくっていくことはできないかという話を秋山とも常々していまして、令和5年に本格始動することになりました」と語ってくれた。

秋山さんは、実際に活動をしてみて、気づいたことがたくさんあるといい、「行政側も必死で子育て世代に声を聞こうとしているんですが、本音がうまく引き出せていない部分がある。保護者側も、市に要望を出したけど、何年も進展がないように見えるので、要望を出すことをあきらめてしまう。だからこそ、行政側に『あの話ってどうなっていますか?』と言ってあげる人が必要だと思うし、保護者側にも『あの話は何年後に実現するようです』と伝えてあげる人が必要だと思うんです。僕らがその橋渡しになって、佐野市と子育て世代をつなぐ役割を担えたらいいのかなと、活動を通して思うようになりました」

子育て支援団体のなかでも、父親が発起人となって活動している例は全国的にみてもめずらしい。2人は「子育ての中心はやっぱりママたちで、ママが頑張ってくれているからこそ子どもたちが元気に育ってくれていると思います。そうしたなかで、ママたちの負担や困りごとが少しでも減るように、僕らパパたちにできることはなんだろうというところから、この活動はスタートしました。子育てしやすい環境を整えるために、小中学生を対象にした『ぷれすた』の開設をしたり、ママたちと座談会を開催したり、行政に保護者の声を届けたり、そうした活動を続けていくことで、いつしか、『パパたちが頑張ってくれているから子育てしやすい街になった』と言われるようになり、そこから次世代の子たちが、『子どもがいる生活っていいな』『子育てって楽しい!!』と思ってもらえるような場所づくり、街づくりを目指しています」と口を揃える。

そうした活動の一環として、昨年の12月には、子育て世代にアンケートを実施し、遊び場の整備や学童保育の拡充など、保護者の関心の高かった項目を質問状にまとめて、佐野市長選挙に臨む5人の候補者たちに送ったという。
小林さんは、「佐野の子育て環境をもっとよりよいものにしたいとの思いから、子育て世代の声を集め、届けました。これから佐野市を背負って立つ候補者の方々が、私たちの声に対し、どんな未来を描いているのか、具体的に聞ける機会がこれまでなかったので、こうした声に耳を傾けてくださる機会を与えてくださったことに感謝しています」と語った。

質問は6つ。候補者たちの回答はこちらから確認できる。
https://drive.google.com/file/d/1mD5h9Sk9fvfpi10AhRB48n6tevsKJr6p/view?pli=1

“子育て世代に選ばれる佐野市”を目指し、歩みを進める『NPO団体 SANO-no-WA さののわ』。子育てを本気で考える人々が、手を取り合い、いつしかひとつの大きな輪を描きながら、つながっていく未来を目指して、彼らの活動はきょうも続いていく。

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