佐野市×エンバシーカップ
国籍も文化も越えて、みんなが笑顔でつながった日
10月26日~27日の2日間にわたり、『佐野市国際クリケット場』 で『EMBASSY CUP(エンバシーカップ)2024』が開催された。
この大会は、日本を含むインドやパキスタン、英国などのクリケットが盛んな国々の大使館がチームを結成し、国別に分かれてリーグ戦をおこなうものだ。
各国の選手たちが、年に1度『佐野市国際クリケット場』 に集結する、国内最大級のクリケットイベント。7回目となる今年は9ヶ国、8チームが参加した。
『 EMBASSY CUP 2024 』の開催に合わせて、参加国にちなんだ本場の料理が味わえるキッチンカーや、各国の音楽に触れられる催しなどが企画されており、2日間にわたって、さまざまな人々が異文化交流を楽しんでいた。
地元の人たちと一緒にイベントを盛り上げたいと、今年は初の試みが多く取り入れられた。1つ目は、決勝戦に臨む選手たちを導くエスコートキッズの募集。務めあげたのは佐野市在住の小学生。誇らしげに胸を張り、選手たちを鼓舞する姿が印象的だった。
2つ目は、クリケット漫才で異彩を放つ『魂ず』による、決勝戦の解説とお笑いライブ。決勝戦を観戦した方からは「クリケットをはじめて見た人にもわかりやすく、ゲームの内容が理解しやすかった」との声が寄せられ、多くの人が勝利の行方を食い入るように眺めていた。
3つ目は、栃木県立佐野松桜高等学校の家庭クラブの学生たちによる、ハラール弁当の考案と弁当販売。
イスラム教徒の戒律に則って調理・製造した、『佐野づくし 松桜弁当』は、生徒たちが約2年の歳月をかけて開発に取り組んだ。
生徒たちが呼び込みをしていたキッチンブースには、金子裕市長が応援に駆け付ける場面もあり、行き交う人々に、佐野市ならではのおいしさを伝えていた。
ハラール対応だけでなく、いもフライや佐野黒から揚げなどの佐野の名物をふんだんに使用した内容となっており、選手をはじめ、地元の方々にも好評で、2日間で合計100食が完売した。
2日目の27日には、『たぬまふるさと祭り』が同時開催され、たくさんの来場者が訪れた。ハロウィンの時期ということもあり、キャラクターに扮した家族連れも多く、仮装大会のステージは最高潮の盛り上がりを見せた。
イベントのフィナーレにはスカイランタンが夜空に放たれ、幻想的な風景で幕を下ろした。
日本クリケット協会事務局長の宮地直樹さんは、この2日間を通して、「エンバシーカップは、日本でクリケットを楽しんでいるさまざまな国の人々が、年に一度、一堂に集まれる機会を持ち、お祭りのような感覚で、ゲームや異文化交流を楽しんでもらいたいという想いのもとにはじまりました。今年で7回目を迎えますが、今回は初めての取り組みも多く、エスコートキッズの導入や佐野松桜高校さんのお弁当販売など、地元の方と一緒につくりあげていったような、国籍も文化も越えて、みんなが笑顔でつながる2日間になったのではないかと思います」と語った。
会場に来た人も、会場を後にする人も、みんながしあわせそうに笑う、特別な2日間となった。
クリケットというスポーツの力、コミュニティが持つ楽しさが、人と人とをつなぎ、多くの人の心にあたたかい火を灯していく。
ひとりひとりに宿った灯が、やがてひとつの大きな光となって、佐野市の輝く未来を照らす、原動力へと変わっていくことだろう。
佐野市 産業文化スポーツ部 スポーツ推進課
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