佐野高等学校×国際交流

佐野高等学校×国際交流
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選手と生徒が心を通わせたあたたかな時間

2018年から『佐野市国際クリケット場』で国際試合がおこなわれるようになってから、海外から佐野市を訪れる外国人選手や関係者の数は増加傾向にある。
日本で唯一、国際規格の広さを備えるグラウンドがある佐野市は、海外からも注目されており、選手団が練習のために来日することも珍しくない。
今回は、シンガポール女子代表選手団が訪れていたため、日本クリケット協会と以前から交流のあった栃木県立佐野高等学校へ、国際交流を目的とした訪問が実現した。

生徒たちからの熱い歓迎を受け、各教室へと案内される選手たち。英語のグループワークに参加するかたちで特別授業がおこなわれた。生徒たち一人ひとりに語りかけるように自己紹介をおこない、時折画像を見せながら、母国の説明をする姿が印象的だった。

選手たちの母国での生活を聞き、異国の文化について理解を深めたいと、生徒たちも積極的に質問をしていく。
なかでも食文化ついては会話が弾み、「What are some famous foods in Singapore?」や「What is your favorite food?」などの質問が飛び交っていた。生徒たちは異国の料理に興味津々な様子。目を輝かせながら選手の話に聞き入っていた。
また、選手たちからも、「What are some famous foods in Sano?」という質問がされ、いもフライや佐野らーめんについて、生徒たちが画像を見せながら説明する場面も見られた。

英語の授業を終えると、別室に移り、生徒たちが考案した伝言ゲームが用意されていた。説明を受け、生徒と選手が交互に入り交じって席につき、ゲーム開始。
プロジェクターに映し出された文章を、生徒は英語で、選手は日本語でそれぞれ次の人に伝言していく。

文章を見ながら、「難しい!!」と音をあげる生徒たち。2列目に座る選手たちは、生徒が発音する単語を必死で聞き取ろうと、何度も目と耳で確認していた。「One more!」と繰り返していくうちに、次第に両者の笑い声が響いていた。

すっかり打ち解けた雰囲気で迎えたクリケット体験。初めて道具にふれるという生徒も多く、選手からの手ほどきを真剣に受けていた。

肘を曲げずに投球する、クリケット独自のフォームに苦戦する生徒が多かったが、選手たちに励まされながらフォームを習得。キャッチボールができるようになったところで、試合開始の合図が告げられた。

野球部員の生徒たちはコツを掴むのが早く、打席に立つとヒットを連発。一方、守備側は素手でボールをキャッチしなければならないため、難しい様子。
選手たちの激励を受け、チームで協力しながら声を掛けあい、皆クリケットを楽しんでいた。

生徒と選手たちがうち解けあい、穏やかな時間を過ごした今回の国際交流。参加した生徒に話をうかがうと、「国際交流というものにはじめて参加しましたが、とてもいい経験になりました。選手たちの住むシンガポールについて深く知ることができましたし、いつか行ってみたいと思いました。クリケットも小学校のときにやって以来でしたが、きょうの体験を通して記憶が蘇り、とても楽しかったです」と爽やかな笑顔で語ってくれた。

また、選手たちからも、「とても楽しい一日でした。英語の授業で生徒たちにシンガポールのことを紹介できましたし、会話をしながら仲良くなることができたので、フィールドでもスムーズに一緒にプレーすることができました。伝言ゲームなどもおもしろかったですし、佐野高校を訪問できて本当によかったです」と、喜びの声が飛び交った。
国も文化も越えて、心を通わせたあたたかな時間が、生徒たちにとっても選手たちにとっても、特別な思い出として刻まれていく。両者の笑顔があふれる、喜びに満ちた一日だった。

佐野市 産業文化スポーツ部 スポーツ推進課