蔵和紙カフェ カクニ

蔵和紙カフェ カクニ

和紙の灯りに照らされる、築130年の蔵カフェ

佐野駅からほど近く、旧50号線沿いに店を構える『蔵和紙カフェ カクニ』。
転勤で全国を回っていた店主が佐野市にUターンし、2022年2月に店を開いた。

実家が紙屋だったこともあり、昔から和紙に興味があった店主。
和紙とカフェを組み合わせるというコンセプトを考え付き、和紙の良さを広めたいという想いで店を営む。
店内には烏山和紙や飛駒和紙で作られた商品が並ぶ他、和紙の日本地図が飾られており、今まで訪れたお客さんの居住地にピンが刺されている。

「日本文化や伝統技術を味わえることが和紙の魅力です。西洋の機械漉き紙の寿命は300〜400年くらいと言われますが、正倉院に残された和紙は千年を越えて残ります」と店主は語る。

築130年の内蔵を改装した店内は、レトロな雰囲気を漂わせる。屋根を支える梁・棟木には、建築当時の記録が今でも残っている。和紙を通した光の温かさが好きだと話す店主のこだわりで、内装に使われている和紙のランプシェードは手作りだという。また、所々に飾られている物品も、懐かしさを演出している。

そんな店内で頂くコーヒーは、コーヒーインストラクターの資格を持つ店主が選ぶ品々。おすすめメニューは「名水ブラジル」。香り高く苦味も強くないため、人気の一杯だ。また、コーヒーや紅茶を淹れる際に、出流原弁天池の名水を使用しているので、柔らかな口当たりが楽しめる。

店主が開業の地として、地元佐野を選んだことにも、実は強い思いが込められている。

「以前から、佐野の街中に昔の賑わいを取り戻したいという想いがありました。そこで実際に、佐野で生活しながらお店を経営する一人のプレーヤーとして地域を盛り上げたく、当店をオープンしました」

今後は2階の空きスペースを利用して、ヨガ教室や絵手紙教室などを開くことも考えているという店主。地域の人が集まるコミュニティができ、賑わいが生まれれば嬉しいと話す。

どこか懐かしい雰囲気に包まれ、ゆっくりとした時間が流れる『蔵和紙カフェ カクニ』
和紙の世界に触れながら、気ままなひと時を過ごしてみてはいかがだろうか。

蔵和紙カフェ カクニの店舗情報