在宅診療のこと知っていますか?
佐野在宅診療所
医療スタッフがご自宅に訪問します!
「在宅診療」…耳にしたことはあっても実際どういうものなのか。従来の病院での「往診」との違いは?メリットは?佐野在宅診療所の看護師 である岡部 栄子さんにお話をきいてみた。
看護師 岡部 栄子さん
病棟経験としては急性期(病気になり始めの症状が急激に現れる時期)も終末期(ターミナル期とも呼ばれ数週間から半年程度で死を迎えることが予測される時期)も経てきたベテラン。ターミナルケアに興味があったが茨城、栃木近辺に緩和ケア病棟が少ないことから在宅診療の道へ。
どんな人が利用してますか?
メリットはなんですか?
「様々な理由で通院が難しくなった方、終末期で家で看取りたいというご家族の要望がある方、また、障がい者や小児の方々もおられます。病院の退院調整室や連携室のような所でここを紹介されたり、介護保険を利用されてる方ではケアマネージャーさんからすすめられて、ということもありますね」
「月2回、訪問診療を行って状態を把握しつつ、何かあれば24時間365日、電話1本で看護師が対応…というのが基本です。病院だと患者さんに“来て”いただきますが、在宅診療はこちらが患者さんのご自宅に“行く”わけで、患者さんやご家族の素の姿、生活を見ることになります。ですからこちらも“素”でいかないと信頼してもらえない。現在9人の看護師がいますが、みなそれぞれにしっかりした看護観を持っていますよ」
末期がんの患者さん
娘さんの結婚式に看護師が付き添ったことも
「在宅診療を利用されるどのお宅にもそれぞれドラマがあります。病院に入院していたら無理であろう誕生会を家族が開いてくれた様子の写真を訪問診療のときにうれしそうに見せてくれたり。末期がんの方でしたが娘さんの結婚式に出ることをお手伝いしたこともありました。バージンロードを車椅子で通り、家族の席の後ろに簡易ベッドを用意して看護師が付き添いました。まさか患者さんの娘さんの結婚式に私たちが出ることになるとは、ですよね。普通の病棟勤務では味わえない、患者さんとの心のつながりを感じる機会が多く、やりがいを日々実感させていただいてます」
看護師としての難しさは?
「患者さんから最初に電話があったとき対応するのは看護師です。ここで話を聞いてある程度自分で判断した上で、先生に上申をたてるわけですが、このときの判断を間違えると大変なことになります。今までそういうことはありませんし、毎朝、看護師全員で前日までのことを申し送りますから、万全の体制なのですが、それでも看護師のプレッシャーは強いと思います。本当にこの仕事が好きで、患者さんを心から思いやる優しさがある看護師じゃないと続かないわけです。結果、そういう人が残ってやってますね。呼ばれてなくても家の前を通ったとき気になったから見てきた…とかそんな感じです(笑)。患者さんたちも心待ちにしててくれて“しばらくだね~”とか、家族のような感じで迎えてくれることが多いです。私自身のことでいうと、とにかく仕事がつまらなくないんです。忙しいしプレッシャーもあるけど、日々が達成感です」
医療法人社団 誠徳会 佐野在宅診療所
- 栃木県佐野市大橋町1997-23
- 0283-21-2688
- 9:00~18:00
- 佐野在宅診療所 公式サイト
- ※看護師・医療事務を募集しています。お問い合わせは担当の船間まで。