北むら食堂
人が人を呼びそれを全て受け入れる
懐の大きな田沼の食堂
昭和55年に暖簾を掲げてから38年間地元と相思相愛の食堂だ。現在お店を切り盛りするのは3代目の北村 俊野さん。その俊野さんが考案した“塩担々麺”は今一番の人気メニューとなった。「少しこってりしたものを食べたい人向けに」と考えられたそれは、味の濃さに負けないようにと太麺を使用する。乳白色のスープにラー油の朱とネギの緑がとても映える。ほどよい辛さとスープのまろやかさ、最後にそっとやってくる酸味が絶妙だ。
同店にはもう一つの看板メニューがある“もつ煮”だ。手間暇かけた極上の逸品。下茹でにラーメンで使うガラスープを使用し、下味をつけながらじっくり煮込むのだという。そのため臭みがなくしっかりと味の染み込んだ仕上がりとなる。ご飯にもお酒にも合うこのもつ煮は、「ここのもつ煮なら食べられる」という方が多くいるそうだ。冬のイメージが強いが、同店では夏の方が出るらしくガッツリ食べてスタミナをつけるのに最高の選択肢なのだろう。このもつ煮はテイクアウトも可能で、ご近所さんはマイお鍋でテイクアウトしていくそうだ。地域の温かさを感じて頬が緩んでしまった。
店内は入り口から想像するよりも広く開放感があり、カウンターにテーブル席、奥には座敷もあるので、家族みんなで安心して食事ができる。いきなり10人ですけど大丈夫ですか?と来店する方へも「臨機応変に対応するので大丈夫です。地元密着の良さじゃないですか」と店主。お客さんのニーズに応え続ける姿もまた、北むら食堂の魅力なのだと感じた。
北むら食堂
- 栃木県佐野市田沼町703
- 0283-62-1722
- 11:00~14:00、17:00~20:00(L.O. 19:40)
- 月曜日