SANOMEDIA×さの百景 第23回
三毳山と三杉川

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斎川 きよみ

私にとってみかも山は、子どもたちとの思い出がたくさんつまった場所です

今ほどかたくりの花が有名ではなかった頃でした。みかも山でスタンプラリーのイベントがあることを知り、当時2歳と5歳の幼子2人を連れ、みかも山へ向かいました。砂利敷きの駐車場に車を停め、受付を済ませ、いざスタートです。

“最終地点で一句詠む”ことを目標に、木で組まれた階段を一歩一歩夢中で登りました。途中休憩をはさみながら、しりとりをしたり、アンパンマンの歌で元気をもらいながらの登山でした。

下の子は山を登るには未だ早く、背負っての参加でした。すれ違う方々は大人が多く、子ども連れの3人は珍しかったようで、多くの方に励ましの声を掛けていただきました。中でも運営の方々がとても親切にしてくださり、休憩をしていた時に、手作りのサンドウィッチをご馳走になりました。子どもたちは大喜びで一口パクッ!次の瞬間、涙目になり、口がパカッ!のままサンドウィッチがポロリ。人生初のマスタードとの出会いでした。サンドウィッチをくださった方と私、双方が恐縮し、マスタードを悪者にして大笑いしてしまいました。

最終地点からの眺めはとても素敵なものでした。嫁いでから6年程経っていましたが、佐野の良さを再認識した瞬間でもありました。日常生活の場で、澄んだ川があり、山を見渡せる自然豊かなこの場所が、子どもたちの大切なふ るさとになるんだなぁと感じられました。

その大切な場所が、今回の台風19号により、大変な痛手を負いました。被災された多くの方々に心よりお見舞いを申し上げます。一日でも早く復興できるように、佐野市民の一員として心を寄せていきたいと思います。

最後に5歳だった息子の一句です。
「ぼくは くさとり
   ありさん こんにちは」