ツバメ珈琲 -swallow coffee-
一杯からはじまる、また帰りたくなる場所
木々の気配がほどよく残る、落ち着いた通りに佇む『ツバメ珈琲』。扉を開けると、コーヒーの香りがふわりと漂う。カウンター越しに見えるサイフォンや、店内奥に置かれた焙煎機など、随所にコーヒーへのこだわりが感じられ、これから味わう一杯への期待を高めてくれる。


『ツバメ珈琲』のコーヒーは、深めに焼いた余韻がありながら、後味は軽い。苦みや酸味が前に出すぎず、すっと喉を通っていく。
その飲みやすさを生んでいるのが、ダブル焙煎という手法だ。一度目の焙煎は、生豆の水分を抜き、オールドビーンズに近い状態へ整える。二度目で本焼きをおこない、味を仕上げていく。このひと手間を加えることで、えぐみや渋みを抑えた、すっきりとした奥行きのある味わいが生まれるのだ。


店主を務める野本直樹さんは、もともとコーヒーが得意ではなかったという。それがなぜ今この場所に立っているのかと尋ねると、「自分でもコーヒー屋をやるとは思ってもみませんでした。もともと物流会社に勤めていて、社員がみんなでコーヒーを飲める場所を作りたいというオーナーの要望から、コーヒーショップの運営に携わったのがはじまりです。そのころコーヒーはまったく飲めなかったので、師匠のやり方をただ見て覚えるだけでした。立ち上げから5年以上コーヒーショップで働いているのに、一度も師匠の淹れたコーヒーを飲んだことがなかったので、試しに飲んでみようと思って飲んだんです。そしたらえぐみもなく、苦味や酸味がまったく気にならなくて、生まれてはじめて“飲めるコーヒー”に出会って、そこからハマったというかんじです。師匠には何年飲まなかったんだって怒られましたけど」と笑い、飾らない人柄をにじませた。

珈琲ぜんざいも、この店らしさが味わえるおすすめメニュー。北海道産小豆を使ったぜんざいに、ほろ苦いコーヒーゼリーと香り豊かなアイスコーヒーを合わせた一品。小豆の上品な甘みとコーヒーの深いコクが溶け合い、そこにアイスとホイップクリームが加わることで、和と洋の魅力を一度に楽しめる味わいがクセになる。

コーヒーのおいしさを堪能できるメニューがある一方で、コーヒーが苦手な人への配慮も忘れない。野本さん自身もかつてコーヒーが苦手だった経験から、その気持ちに寄り添い、紅茶や果物ジュース、アイス、ケーキなど、幅広いメニューを取り揃えている。
『ツバメ珈琲』という店名に込めたのは、訪れた人がまた戻ってきたくなる場所でありたいという願い。コーヒー好きな人も、そうでない人も、それぞれの楽しみ方でくつろげる空間には、肩肘張らずにいられる空気感が漂う。一杯一杯丁寧に向き合いながら淹れられるコーヒー、そして多彩なメニューの数々にも、野本さんのあたたかな人柄がにじんでいる。その居心地のよさに引き寄せられるように、きょうも多くの人々が羽を休めに訪れる。
思い思いの時間を楽しめる『ツバメ珈琲』。日常の合間に、ふと心ほどけるひとときを感じてみてはいかがだろうか。
ツバメ珈琲 -swallow coffee- の店舗情報
- 〒327-0843 栃木県佐野市堀米町640 地図を見る
- 090-3339-8733
- 月・火・金/13:00~20:00
土・日/11:00〜20:00 - 定休日:水曜・木曜
- 8台
- Instagramページ
