幼児教育コラム

佐野市内から日本や海外の乳幼児教育について、学び・遊び・家庭での過ごし方など、佐野市幼稚園連合会の会長でもある呑竜幼稚園 小林理事長へのインタビュー記事を連載でご紹介。

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Vol.7 センス・オブ・ワンダー

Vol.7 センス・オブ・ワンダー

レイチェル・カールソンの名著『センス・オブ・ワンダー(The Sense of Wonder)』の中で彼女は、「感じること」の大切さを何度も主張している。
ハンドブックを片手に、虫や植物の名前を調べることも大切かもしれない。でも感受性豊かな幼少期こそ、五感を総動員して自然の中にある色・音・匂い・味・動きなどを存分に感じて欲しい。「知る」ことよりも「感じること」が圧倒的に重要だと小林理事長は語る。

小林理事長が園長を務める吞竜幼稚園では、近くの広場や山・川などに出かけ、大自然の中で五感をフルに使って遊び、学ぶことを目的とする『NSC(ネイチャー&サイエンス倶楽部)』という活動を行っている。

子どもたちは、遊具などなくても自然の中から遊びを見つけ、初めて見る虫や草花に興奮し、仲間と共にのびのびと、そして充実した時間を過ごしている。
他にも川でのラフティング体験や、海では地引網をするなど、普段できないようなことにも挑戦し、貴重な経験を得ることができる。

ネイチャーサイエンス俱楽部は、吞竜幼稚園の先生に加え、佐野短期大学の学生、そして倶楽部のOB(小学5年生~高校生)がジュニアスタッフとなって活動を支えている。
小林理事長は、この活動を園内だけではなく栃木県や全国に広げていきたいと語る。実はもうその一歩を踏み出しているとのこと。今後の活動に注目したい。

技術の発達により、大自然の映像や音はどこにいても見聞きすることができるかもしれない。しかし、雨が降り出す際の土の匂い、草木や虫を捕まえた時の感触などは、自然界に飛び出さないと得ることはできない。

センス・オブ・ワンダー
不思議なもの・神秘的なものを見つけ、喜んだり驚いたりする「感じる心」を育てよう!

プロフィール

小林 研介
(こばやし けんすけ)

  • 呑竜幼稚園 理事長・園長
  • 佐野市幼稚園連合会 会長
  • 栃木県仏教保育協会 会長
  • 佐野日本大学短期大学 教授
  • 佐野市サッカー協会 副会長
  • 私立幼稚園経営者懇談会 副会長