彩りハウス Case.06/亀工房

歳を重ねてきたからわかる価値観とか思い入れを体現する家づくりというのもあるのかなと思うんです

亀山社長「今回ご依頼いただいた時点でお子様たちは既に独立されていて、そこから新築をお考えになられたのはなぜだったのですか?」

奥様「主人は今年70歳になったのですが、新築しようというのはずっと思っていたことなんですよ。実は家を建てるのは3軒目なんです。婚約したときにはもう、家は頼んであるよって(笑)。主人が言うには3回作らないといい家は作れないって。だから「もう1軒つくるぞ」っていうのは、ずっと言ってました。人生を100年と考えると、今建ててもあと30年住めるわけです。」

F様「人生が長くなったんだから、遅く建てても遅く無いってことだよ。」

亀山社長「なるほど。その3回目を弊社にご依頼いただいたのはなぜだったんですか?」

F様「亀工房が一生懸命やってるからさ(笑)。社長は娘と同じくらいの歳だから親子みたいで身近な感じがしたんだよ。同じ市内にいる腕がいい大工の友人に「家を作ろうと思ってる」って言ったら、「地元に頼みなさいよ」って。他にも地元にはたくさん大工がいますよ。でも、亀工房のことを身近に感じたからお願いしたのかな。」

亀山社長「そう言っていただけると嬉しですね。でも、お話をいただいてから着工まで時間がかかりましたよね。」

奥様「そうですね。この場所が市街化調整区域ということで、たくさんのハードルがありました。全てクリアするまでに2年ぐらいですね。」

亀山社長「大変でしたよね。この家は、ご主人と奥様どちらの意向が強かったのですか?」

奥様「私の好きなようにしていいって主人に言ってもらって、間取りとか図面とかたくさん書きました。古い家にあったお茶室と、全く同じものを新しい家にも作りたかったんです。ただ私の思い通りのお茶室にしようとすると面積が足りなくて、炉は切らず、お稽古はできる和室にしてもらいました。和室は入れ物なので、落ち着きがあって、床柱も主張しすぎないのが理想なんです。この床柱は、主人が社長と一緒に探してきてくれたもので、ひと目ですごく気に入りました。」

亀山社長「今、ここまで純粋な日本間は少ないですね。逃げが効かない仕事っていうか、最後に仕上げをするのではなく、仕上がっている完成品を取り付けていく感じなので、緊張感があります。あとは、つくる方の思い入れがあるので、価値観のズレがあるんですよね。そこを調整するのが特に重要な部分だと思います。こちらのこだわりが強すぎてもダメだし、なくてもダメだし。出来上がった時に、お客様が納得してくれればホッとするんですけどね(笑)。今回で言うと壁とか…。」

奥様「壁が問題になって(笑)」

F様「壁については、いい壁を勧めてくれたんですよ。素材としては良かったんだけど、仕上げ方が違っていたんだよね。」

亀山社長「昔ながらの京壁に。でしたね。」

奥様「そう。本当に昔ながらの京壁にして欲しくて。」

F様「立派な家ができましたよ(笑)」

亀山社長「ありがとうございます!茶道、花道をやられている奥様が思う純粋な日本間や、キッチンから和室まで一間続きの広間。昔の武家屋敷のように無垢の桐板を使った天井。ご主人の書斎には、古民家で使用されていた500年物の煤竹を使用したりと、お二人の思入れを体現した家づくりができたと思います。時を重ねてきたからこそ感じられる価値ってあると思うんです。歳を重ねてから建てた家には、暮らす人の人生が投影されているような気がしました。」

奥様「主人は人を呼ぶのが好きだし、私も好きなんです。家に来た方々に大好評ですよ(笑)」

F様「人が寄る家なんですよ。」

~ ピンポーン! ~

亀山社長「本当に人が来ますね(笑)」

亀工房株式会社