待ち合わせは足利駅で

みなさん知ってました?足利って、足利學校や鑁阿寺など歴史的建築物が多々あるイメージだと思いますが、実は喫茶店文化も根強いんです。個性溢れる様々な喫茶店があり、同じお店は一つとしてありません。散策中、休憩がてらに入ったお店があなたのお気に入りになるかもしれませんよ?また、喫茶店だけでなく素敵な雑貨屋さんや美味しいパン屋さんなど、まだまだ知られていないお店が沢山あります。こんなご時世だからこそ、足利に心もお腹も満たされに行きましょう!

※このコラムでは、カフェめぐりや雑貨が大好きなSANOMEDIA協力ライターの大学生が、実際に行っておすすめできる足利市内のお店スポットを紹介します。このコラムを読んで、足利に興味をもっていただけたら嬉しいです。

記事一覧 >

Vol.6「足利の歴史を堪能できる はとや お好み焼き店」

Vol.6「足利の歴史を堪能できる はとや お好み焼き店」

今回ご紹介するのは、国宝に指定された鑁阿寺の北門にある「はとや お好み焼き店」さんです。

はとやさんでは、お好み焼きやたい焼き、足利名物ポテト入り焼きそば、もんじ焼などを堪能できます。

今回、同じ作り方をしているお店は、はとやさん含め日本で2軒しかないという珍しいモダン焼きと、人気のチーズ玉天の2種類のお好み焼きをいただきました。

モダン焼きは、山芋を入れたもったりとした生地の上に焼きそばをのせ、真ん中に穴をあけて卵を入れじっくりと蒸して作っています。切った時に卵が中からとろりと出てきて見た目だけで食欲をそそる一品。焼きそばのカリカリモチモチした食感とふわふわの生地、広島から取り寄せているというこだわりのソースの酸味が絶妙にマッチしていて、ぜひみなさんにも食べていただきたいと思いました(お持ち帰り用では、卵は目玉焼きに変更)。

チーズ玉天は、店主の奥さんが考えた一品で、地元のソース屋さんとブレンドした酸味が強いソースと、コクのあるチーズが最高に合っていました。今までに食べたことのない味わいで、特に若い人が好む味だと感じました。

お土産に人気のたい焼きは「小倉あん」、「クリーム」、「お好み」の3種類あり、特に「お好み」たい焼きは、たい焼きの中にそのままのお好み焼きが入っていてボリューム満点な一品です。甘めに作られた皮とマヨネーズの風味も感じられるほどのしっかりとした味付けが、たまらなく美味しいです。

私も小さい頃、鑁阿寺に行った時は親にせがんで、はとやさんのたい焼きを買ってもらっていました。今でもふいに懐かしくなって買いに行くことがあります。お話を伺っている最中にも、常連客はもちろんのこと、鑁阿寺にお参りしたついでに立ち寄るお客さんや地元の学生で賑わっていて、地域の人々から愛されている様子が感じられました。安くて美味しくてボリューム満点なところはもちろんですが、お店を営んでいる瀧谷さんご夫妻と息子さん・娘さんの4人家族の温かい人柄も、お店の人気の要因のひとつだと思います。

はとやさんの創業は昭和48年で、今年で49年目になる足利の中でも歴史あるお店の一つです。お客さんとの交流も深く、学生時代に通っていたお客さんが大人になって足利を離れてからも、顔を見せにたびたび店を訪れることやカウンター席に置く椅子を迷っていたらお客さんがヒノキを切って椅子を作ってくれたことなど、数えきれないほど素敵なお話を聞かせていただきました(50年の歴史をぜひその目で見てみてくださいね)。メインで使用している鉄板も使い続けて45年も経つそうで、ここには美味しさとともに沢山の思い出が浸みこんでいるのかもしれません。

また、昔の足利は芸者さんがいて賑やかだったこと、はとやさんは昔は定食屋で、学生向けに豚肉のケチャップ焼きなどを提供していたこと、50年前はたい焼きは20~25円で販売していたことなど、足利やお店の歴史について沢山お話を聞かせていただきました。

店主の瀧谷さんは学生時代は写真部だったそうで、それ以来写真がお好きで店内には鑁阿寺の門前に店を構えるはとやさんだからこそ撮れる様々な写真が飾られています。
また、お店の建物もご自身で黒く塗装したそうです。
多趣味で笑顔が素敵な瀧谷夫妻とぜひお話してみてください。楽しい時を楽しめること間違いなしです。

足利の古き良き時代と味を楽しめるはとやさん、今後も長く地域の憩いの場として賑わうことでしょう。
※コロナ禍で店内飲食は休業中でお持ち帰りのみになっています。

はとや お好み焼き店の店舗情報

  • 〒326-0803 栃木県足利市家福町2247地図を見る
  • 0284-42-6998
  • 11:30~18:00
  • 定休日:火曜、水曜