TRAVEL, さの百景

SANOMEDIA×さの百景 第5回 出流原弁財天

今年(巳年)十二年に一度の御開帳で四月に祭典が行われた磯山弁財天とその周辺を、佐野に生まれて佐野育ち、生粋の「さのっ子」角田が歩いてみました。

まずは祈願と日頃の運動不足解消を兼ねて、百三十段ほどの石階段を上り本堂へ向かいました。途中にある銭洗い弁天で、お金が(たくさん)たまりますように!と祈願し、小休止をしながら最上階へ。辿り着くと佐野市を一望できる景観のご褒美です。決して高所が苦手というわけではない私でも、ご本堂の低めの手すりに手をかけて見下ろすと少しだけ足がすくんでしまいます。昨年の夏に一度訪れた時は、お堂裏手の岩壁から流れるすきま風の冷風が身体をスッと爽やかにしてくれた思い出。早春である今は、見渡す関東平野からゆるやかに吹く風が軽く火照った身体に心地よく感じられました。

石段の上り、下りで体力づくり(?)をした後は、疲労回復のため弁天池で休憩をしました。カモが楽しそうにつつき合いながら優雅に泳ぐ様を見ていると、時間が経過するのを忘れてしまいそうです。木漏れ日に照らされキラキラ光る水面と澄んだ湧き水、美しいコントラストがまるでガラス工芸を見ているよう。池の中から大きな口を開けて鯉たちがエサを待っていると、近くの子供が「お魚にエサあげたい!エサ買って!」と母親におねだり。私も幼少の頃、東京浅草の浅草寺に訪れハトのエサを何個もねだり、ダダをこねたものです。畔にある福寿荘売店さんへ私もエサを買いに行ったのですが、「自分の腹ごしらえの方が優先!」とイモフライを買い、鯉に負けない大きな口で平らげてしまいました(笑)。

出流原弁財天周辺は大正風情の趣あるホテル一乃館さんや、釣り上げたニジマスをその場で調理して食べることができるフィッシングパーク。夏に訪れた時は、釣った魚をその場で食べることにワクワクし、串刺しにされてこんがりと焼かれたニジマスは塩加減がちょうどよく、それまで食べたどの魚よりも美味しかった記憶が甦りました。「次に来た時は必ず食べよう!」と思いました。
周辺散策の最後はヨシコシ食品さんに行き、名水をたっぷり使った美味しい豆腐を家族のお土産に買って帰りました。生粋の「さのっ子」である私、何度訪れても日常では体験できない楽しみがたくさん詰まった場所であることを改めて感じた散策でした。


今年の御開帳と出流原の魅力を、一乃館のオーナーにお伺いしました。

―― 十二年に一度の御開帳、今回のお祭りはいかがでしたか?

干支のサイクルで開催される「御開帳」にはとても重みのあるお祭りとして、これからまた十二年後へ繋がり、継続していくことを期待しています。このような経済状況の中でたくさんの方々に協力していただき、地元の息吹が団結する大切さを感じることができました。

―― ここ出流原弁財天池周辺の魅力について教えてください。

この出流原は自然の姿がそのまま残る場所です。そして、自然が生んだものだけでなく、さまざまな施設が周辺に付帯しているからこそ楽しめる場所です。人の手によって過大に飾り付けされた自然ではないから、美しくてまた訪れたいと思える。春夏秋冬の変化、水のせせらぎや風のささやき、ピュアな感覚で感じることができる、それが一番の魅力だと思いますよ。


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ホテル一乃館
尾花 榮オーナー

地域の力で守り続けている自然をゆっくりと感じて楽しんでください。



出流原弁財天散策マップ

澄んだ湧き水に、頂上からの風景。豊かな自然をゆっくり満喫。


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