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山高に盛られた日光天然氷に自家製シロップがたっぷり。川岸にたたずむ涼味満点の甘味処 [菊水苑]

渡良瀬川の支流・菊沢川の畔にたたずむ甘味処。ほんの数キロ上流に湧き水をたたえた水源があり、そこから湧き出でる水は夏でも冷たい。京都・鴨川の川床をイメージしたテラス席は涼味満点で、川面を駆け抜ける風は涼やかだ。

この絶好のロケーションの中で味わいたいのが、日光天然氷でつくる特製かき氷である。

山あいの氷池に湧き水を引いて自然に凍らせ、氷室の中で保存していた天然氷は滋味豊か。古式製法に則ってつくられた氷はきめが細かくて硬度があり、なおかつ透明度が高い。

聞けば、天然氷は扱い方にコツがあるようで、保存庫から出してすぐに削るとさらさらのパウダー状になってしまう。そのため15~20分間常温に慣れさせ、削るタイミングを推し量るなど、素材の持ち味を引き出すためのひと手間が欠かせない。

かき氷機にセットされた天然氷は「シャリシャリ」といった軽快な音とともに、みるみるうちに山高に盛られていく。途切れることなくループを描きながら削られる氷の帯は、自然に降り積もる綿雪のよう。これが絶妙のふわふわ感と、滑らかな口溶けのよさの秘密である。

そこに、こだわりの自家製シロップをたっぷりと。一番人気は有機農法で自家栽培した「みかん」と、地元・佐野産の「とちおとめ」。天然果汁の味わいは安心・安全のお墨付きで、天然氷との相性もすこぶるいい。着色料とは無縁の自然の色合いは目にもやさしく、子育て中のお母さんからの支持も高いそうだ。

昨年は、夏の猛暑に伴う需要増のため氷の供給元から出荷制限があり、店先に「限定」の貼り紙が掲げられた期間があったとか。しかし、今年はそんな心配はご無用。この夏は思う存分、日光天然氷が味わえる。

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ふわふわ感を生む削り方のコ
氷を手で固めてしまうと、ふわふわ感が消えてしまう。削るときは左手で器を回しつつ、右手はあくまでも添える程度に。この状態を保ちつつ山高に盛るには、熟練の技が必要になる。


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「みかん」にはシロップ漬けが、「とちおとめ」には自家製ジャムがトッピングされる。香り豊かな「抹茶」も手づくりというこだわりよう。他に白みつ、黒糖、桃、ぶどうがラインナップ。


甘味処 菊水苑

佐野市堀米町2139
0283-21-5584
11:00~18:00 (L.O.17:30)
定休日 火曜日(7~8月は無休)

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