CULTURE

ボールを扱うスキルはピッチで自分を表現するスキルとなる。

 長方形のピッチ、対称におかれた2つのゴールとサッカーボールひとつ。11人と11人がこの限られた条件の中でボールを奪い合い点数を競うサッカーというスポーツ。大人も子供も条件は同じ、仲間と一緒にゴールを目指すために必要なことはそれぞれが「自分を表現するスキル」を養うことから始まる。

 この街を拠点に活動する「プログレッソ佐野」はユース世代を中心にボールコントロールとテクニックに重点を置き選手を育成するサッカークラブである。この日訪れたのは佐野日本大学高等学校のサッカーグラウンド。寒空の下で選手たちは真剣にボールと向き合う。吐く息は白く、水たまりには薄く氷がはっている。


 単身ブラジルに渡りプロ選手として活躍後、指導者となりこのチームの舵をとる片原正郎さん。自身の経験から今の育成テーマを決めたという。「ブラジルでプレーしていた頃、自分がボールを持つとホントにヤジがすごかった。それはミスをするからじゃなくてプロプレイヤーとしてつまらないから。プロとして観てもらう立場なのだから[魅力のないプレー=つまらない]はブラジルでは当然のこと。喜ばれないプレー、魅せるプレーができないのはスキルがないから、ピッチで自分を表現できていないからだと理解した」と当時を語る。ボールを扱うスキルがあればサッカーを楽しむことができる。体の大きい小さい、足の速い遅いではなくてボールをコントロールできれば、自分にあった表現をすることができる。サッカーの国で感じたスキルの必要性とこのスポーツの醍醐味を彼は自分の選手たちに伝え教えたいという。このユース世代はテクニックやボールコントロールのスキルが最も身に付く世代とも言われている。ここを巣立っていった選手たちが、それぞれのステージで自分を表現する日が待ち遠しく感じた。

 「Progresso」とはポルトガル語で「向上」「進歩」という意味だ。子供たちのサッカースキルを育成していくことと一緒にオフザピッチでも挨拶・返事・後片付けとサッカーを通じて人間性を育て向上させていくことがこのサッカークラブのテーマである。ピッチの中でも外でも基本がしっかりとしていないと付加価値を求めることはできない。このチームで教えられたことがこれから、子供たちの表現する「自分らしさ」となっていくのだろう。


NPO法人プログレッソスポーツクラブ
PROGRESSO SANO F.C

佐野市大橋町1375 ハイツコートサイドC201
0283-21-3936
progresso@herd.ocn.ne.jp

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