CULTURE, 過去の特集

この街と一緒に歩んできた春日岡の語られる歴史と今を探訪する。[佐野厄除大師(惣宗寺)]

 栃木県佐野市金井上町、佐野厄除大師(惣宗寺)。冬の薄く広がる空に伸びる総けやき造りの堂々とした山門をくぐり、境内に足を踏み入れる。落ち葉たちが風に吹かれながら急ぎ足で通り過ぎる石畳を数十歩、右には金銅(きんづくり)大梵鐘、正面先には銅鐘が見える。訪れたこの日、冷たい風は頬をなでてはくれず、これから厳しくなる冬を伝えようとしていた。

 正月の大祭には百万人もの参拝者が訪れ賑わいをみせるこの場所は、佐野市という地にゆかりの深い藤原秀郷公が春日岡、現在の城山公園(佐野駅の裏側)に春日岡神社と一緒にお寺を建てたことから始まったと伝えられている。その後、唐沢城を春日岡に移すこととなり現在の地に移転したという。正式名称は春日岡山転法輪院惣宗官寺(かすがおかさん てんぽうりんいんそうしゅうかんじ)。前記の通り現在、川崎大師、西新井大師と共に「関東の三大師」のひとつとして「佐野厄除大師」と呼ばれ、市内外の人々に親しまれている。

 たくさんの人々であふれるお正月の三ヶ日ではなかなかゆっくりと歩くことのできない境内。季節の風に表情をかえながら佇む建立物たちは、初詣の華やかさとは異なる、日常の凛とした静けさを訪れた人に与える。

関東の三大師
佐野厄除大師(惣宗寺)

栃木県佐野市金井上町2233
0283-22-5229

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です